施設内の温度管理には温度計が必須

介護の仕事内容で重要なことの一つが、温度管理である。高齢者は、大きな温度変化にうまく対応できないことも多く、急な温度の上昇や下降は高齢者が体調を崩す原因になり得る。ときには、熱中症を引き起こすきっかけにもなりかねない。高齢者が快適に介護施設を利用できるようにするためにも、温度変化における問題を解決するにはいくつかの対策を取る必要があるだろう。

まずは、対策の一つとして温度計の設置がおすすめだ。温度計を設置しておけば、室内の温度が適温になっているかを確認しやすくなる。このときに重要なのが、正確に温度を測定できる場所に設置しているかどうかだ。例えば直射日光が当たってしまう場所やエアコンの風が当たってしまう場所は避けた方がいい。そのような場所に置くと、正確な温度が分からなくなり、温度管理が難しくなる。これらの場所に設置することを避ければ、常に正確な室温が分かるようになるだろう。高齢者は湿度が低い部屋にも弱いため、温度計だけでなく湿度計も設置しておくと便利だ。湿度の管理も行うことで、高齢者の肌の乾燥も予防しやすくなる。

エアコンで室温を管理する場合は、換気も重要だと言える。換気を行っていなければ、室内に細菌やウイルスが蔓延する可能性も考えられる。免疫力の弱い入居者はウイルスに感染しやすいため、それを防止できる環境を整えるために換気は必要だといえる。具体的な換気方法は、1時間ごとに換気を行うのがベストだろう。扉や窓を開けておく時間は、1分から3分程度で良い。このときに大切なのは、空気の通り道を作ることだ。扉や窓を2か所以上開けておくことで、空気が出入りしやすくなる。